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第13回子育て支援セミナー 開催レポート

「子育てに役立つ心理学」−悩まない自分に出会うー

【時】平成2668() 13:30〜講義、1530〜質疑応答

【所】美浜公民館 第3会議室

【対象】関心のある保護者と支援者、計40名(先着順)

【内容】「育てにくい子ども・気がかりな子どもの事例」をもとに、家族療法と認知行動療法の視点から分かりやすく説明する。

【講師】後藤弘美(相談室「ゆずり葉」代表、臨床心理士)

【費用】参加費500

【持ち物】筆記具

【申込・問】電話380-5582, または080-4442-4213(松本)

            家族・子育て相談室「ゆずり葉」

      http://www.yuzuriha-wish.com

【後援 浦安市・浦安市教育委員会】

セミナーの詳細ちらしはこちらをご覧ください。


セミナー終了しました。
以下は、開催内容、感想とアンケート報告です。


   


「手順と内容」                      スタッフ 上田 恵子 
 第13回子育て支援セミナーは「子育てに役立つ心理学」〜悩まない私に出会う〜と題して、育てにくい子ども・気がかりな子どもの事例をもとに、子どもに対する不安や心配との向き合い方・心のおさめ方について、講師の後藤弘美氏が家族療法・認知行動療法の視点からわかりやすく説明した。

@思考・感情・行動のシステムについて
 ・人生の中で不安や心配はいつでもある。対象が変わるだけで不安や心配は自分自身の問題  である。それをどう自分でコントロールするのか?感情のおさめ方は、つまり自分自身を  コントロールする力である。
 ・そのコントロールする力を身につけるには認知行動療法的思考が有効。思考をプラスにも  っていけばマイナスの感情が軽減される→何とかなるという感情が出てくる→行動が変わ  ってくる。
  すると、ネガティブ思考で不安や心配に押しつぶされて身動きの取れなかった状態から、  今できること、自分にできることをやってみようと実際に動けるようになり、ポジティブ  思考のいい循環になる。ネガティブな感情を自分でコントロールできる力がついてくる。

A事例「育てにくい子・小学5年男子」
 ・小さい頃から落ち着きがなく、すぐに友だちを叩いてしまったりトラブルが絶えない。大  人の言うことは全く聞かない小5男子の事例について、行動療法や家族療法について詳し  く説明した。

B事例「気がかりな子・中学3年女子」
 ・中3の娘が5月ごろから体調不良を訴えるようになり、朝も起きられずしばしば学校を休む  ようになってしまった。心配でどうしたらいいのか分からない母親の事例について、
  認知行動療法や家族療法を用いた取り組みによって改善したケースを詳しく紹介した。

C質疑応答
 ・休憩時間中に、参加者が質問したいことをホワイトボードに記入した。8つほど質問が上  がり、講師がひとつずつ丁寧に回答した。
  質問は、お手伝いやごほうびは本人に選ばせてよいのか?食事中、最後まで席に座って食  べられない。気に入らないことがあると赤ちゃんのように大泣きする。プラスの言葉かけ  をしてもなかなかうまくいかない。何度注意しても同じことを繰り返す。など・・・。

「感 想」                      スタッフ 上田 恵子
 今回のワークショップは33名の方にご参加いただきました。2つの事例を通して、子どもに対する不安や心配をまずは親自身がコントロールすることと、今目の前で起きている問題に対して統合療法を用いて、前向きにひとつひとつできることをやっていくことが大事だということを学ぶことができました。
特に印象に残ったのは、「人は勝手に未来を考えて、マイナス思考で間違った先読みをして不安になっている。根拠のない不安を勝手に作り上げている。そんな根拠のない勝手な未来への不安はやめましょう。今ここに目を向けましょう」という先生のお話しです。
今回学んだことで、参加者の方が〈悩まない私に出会う〉ことができましたら幸いに思います。そして明日からの子育てが楽しみとポジティブにとらえ、1年間元気にお過ごしになりますよう願っています。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
 


「事例から学ぶこと」〜第13回セミナーに参加して       スタッフ 松本 留美
 新聞のかたすみや雑誌のうしろの方のページに、「読者のページ」が必ずある。
ある編集者によれば投書欄、特にQ&A形式の「お悩み相談コーナー」は安定した人気コーナーなのだそうだ。
たった一人の、個人的な「意見」や「悩み」が、なぜ活字になりたくさんの人に読まれるのだろうか?
もちろん「好奇心から」ということもあるだろうが、もっと違う意味で人々の役に立っているような気がする。
 今回のセミナーでは、2人のお子さんについて、問題とその解決について学んだ。
これまでのセミナー「子育てに役立つ心理学」を通して、数種類の心理的アプローチと家族療法について学び、子どもの行動に心理的な要因があること、家族(とくに毎日子どもと関わる親)の関わり方を変えれば子どもも変わること、家族内パワー関係についてなど、、、ぼんやりながらも「心理学が子育てに役立つ」ということがわかった。
今回はいよいよそれらの具体的な実践の例を学んだ形だ。
事例紹介では太郎ちゃんと花子ちゃん・・・本人だけでなく家族の特徴、関わり方がこまかく紹介された。
聞くと自然に「我が家と似てる!違う!」と比べてしまうのだが、「似てる!」というところには注意が向き、「違う!」というところにはさほど興味がわかない。
そして一か所「似てる!」というポイントがあると、そこから同じように展開していく現象(出来事)が次々に出てきて、「うん、うん」とうなづくことがどんどん湧き出てきた。
子どもの年齢や性別にかかわらず、「我が家と似てる!」というポイントが一つでもあると、そこから同じような「お困り展開」が発生していくのである。
(聞いていると耳が痛かったり、胸が締め付けられたり、、、。笑)
その後の解説で「お困り展開」の原因と過程を学んでいったのだが、出発点が似ている「お困り展開」について学ぶことは、我が家の問題を客観的に観察しているということに他ならない。
そして我が家と似てる!という出発点がわかっているので、「お困り展開」の避け方が見えてきたのである。
このように「事例」は、そこにたった一つ共通点があるだけで学びになる。だからたくさんの人の役に立つのだ。
 さらにセミナーでは、太郎ちゃんと花子ちゃんの問題解決までの道のりを教えていただいた。
子育てには華やかな一発解決法はない。
けれど「お困り展開」を予測し、ちょっとした言葉や行動の工夫を積み重ねれば、ポジティブな展開に持っていけることがわかった。
(太郎ちゃんでもなく花子ちゃんでもない)わが子でもきっと、同じような工夫を続けていれば、我が家らしい別のポジティブ展開で解決していけるだろう、という希望が湧いた。
単なる「How To」は一通りの展開しか期待できないが、「事例」から学べば、幾通りものよい展開が期待できる。元気になれるのである。
 ところで、最初に話題にした「お悩み相談」コーナーであるが、新聞の「人生相談コーナー」にはまっている人が身近にいる。
以前の彼は「人生相談なんてバカらしい」と言っていたはずだが、彼自身、わが子の不登校から自分をみつめなおした結果、何かが変わったようだ。
彼はただの好奇心で読んでいるのではなく、「事例」から大切な事を学び続けているはずである。頼もしい限りだ。



「感 想」                 スタッフ 心理士/保育士 堀田 美也子
後藤先生がA型の性格がある意味一部自分自身で嫌で「今日からB型になろう!」と決めて、本当にある部分においてB型の性格に変わることができたとおっしゃっていました。
私は後藤先生のもとで心理学を学ばせて頂いてから3年になります。
以前の私は、「堀田さんはいい人」だと思われたくて相手がどう思っているか考えすぎて手も足も出なくなり苦しくなって自分を抑えていました。
イイヒト病のお母さんの子どもはとても辛い思いをします。
なぜなら母親が不特定多数の周りの人間ばかりに気を遣い、肝心の子どものことを見ていないからです。もちろん周囲の人に傍若無人な態度ではいけませんが、子どもを育てている時は、
イイヒト病をやめてみると良いと思います。私もB型を目指しています!
私は、他の人が気にならないことでも勝手に気にして不安になったり心配になったりする考え方のクセをもっています。
心理学を学び自身について研究したところ(大げさですが・・・)自分の悩みの99%がこのクセによってうまれていることがわかりました。
そのクセを取り払うことはなかなか難しいのですが、頭に余計な心配が浮かんだ時に、「あ〜私またあのクセがでちゃってるな〜。」とか一歩ひいてみることはできます。
実は、この考え方のクセ、悪いことばかりではありません。不安だからこれこれこういう対策をしておこうとか、あらかじめ調べておこうとか・・・
準備をしておくことで最高の結果がでることもあります。子どものこととか他者のことで先回りするのはよくないけれど、自分自身のことはそれで上手くいっていることもあるのです。
自分で自分の感情をコントロールできればマイナスと思われることもプラスに転じることができるのですね。
そうそう、いい意味でB型的人間を目指している私・・・。それなりに人間関係に摩擦が起こっています。多少ぎくしゃくしても「自分で捲いた種は自分で刈り取れる」と信じて、
毎日、出来ることを精一杯やるのみ。頑張ります。


13回 子育て支援セミナー アンケート集計結果 回収31

参加者内訳  母25名、父2名、支援者6名、スタッフ5名  計38
       (小学生を持つ親15名、中学生を持つ親25名、高校生を持つ親10名、・・・複数回答)

1.今回の参加は何回目ですか?
  初めて 18    2回目  3    3回目以上  10


2.
 セミナーに参加していかがでしたか?

  参加してよかった                28
  リラックスして参加できた          6
  少し緊張した                   1

3. 本日の内容は参考になりましたか?
 とても参考になった 29   少し参考になった  1   ならなかった   0 

(具体的に何が参考になりましたか?また、参考になりませんでしたか?)
・統合療法のお話が参考になりました。

・行動療法が良いだけではなく、家庭の状況がパラドックスにおちいっていると気づかせていただきました。日々の状況、心情を察した言葉を頂き心があたたまりました。

・ポジティブワード。ものすごいネガティブワードの生活でした。肯定的注目。

・様々な問題がある中、それらを自分の変化でそれを解決していくということ。

・自分が気になるとこではなく、本人が困っているところにスポットをあてる。

・パワー関係の大切さ、ポジティブな言葉かけを心がける事で力が付いてくること。参考になりました。つい未来の心配をするクセが付いていると思われるのでやめます。ありがとうございました。

・父母の関係を改善しないと、家族システムとして安定せず、子供の心理状態が不安定になってしまうことが分かり、どのように夫との関係を再構築していこうか・・・と考えることができた。

・具体例があったので。

・プラス思考、思考を変えるだけで、悩みもなんとかなるな、と楽に考えられるようになった。

・事例2が今抱えている問題と似ていた。母の自立と娘の不登校との関係をもう少し知りたい。(理解したい。)自分の反省すべき点もあることに気付いた。

・思考、感情、行動のシステムはとても参考になりました。プラス思考の効果がよくわかりました。

・行動療法の肯定的注目を増やす工夫が大切なことがわかりました。

・具体例をまじえた理論の説明がわかりやすかった。

・母親の自立、ポジティブワード。

・事例2中3女子の内容は自身の事に重なりました。

・自らの経験を考えながら時に身につまされましたが、行動療法・家族療法とは、を教えていただき、より客観的にとりくむことができそうです。とはいえ、すぐにマイナス思考が目につき、つい言ってしまいそうになるので、このようなセミナーで再認識できてよいと思います。

・家族療法、行動認知療法はどんな人でも、誰にでも有効である事を具体的な事例@Aから学んだ。人は誰にでも家族(集団)があり、思考、感情、行動があるのだから、万人に通用するのは当然のことなのだと気付かされた。心理学がある一部の人にのみ有効で、限られた人にしか取り扱えないものではないことを感じ、より身近に活用したいと思った。

・思考が感情にはたらきかけ、行動をかえていくしくみ。

・ネガティブな言葉づかいはやめる、家でのルールづくりをする、親から子がコミュニケーションを学んでいるなど。

・行動療法で先行状況をつくると問題行動を防ぐことができるということ。

・事例に具体性もあって、すごく理解しやすかったです。

・子供との接し方、(ポジティブワードを使う、プラスに考えるなど)

・統合療法、肯定的注目をすること、子どもがほめられる状況をこちらが作っていくという視点。


4.
 「育てにくい子ども・気がかりな子どもの事例」で、家族療法・認知行動療法の視点からの話はわかりやすかったでしょうか?

 とてもわかりやすかった 30      あまりわからなかった  0   無回答 1  
 (具体的にどんなことがわかりやすかったですか?また、わかりにくかったですか?)

・認知行動療法の取り組み方がとてもわかりやすかった。

・家族療法のパワーバランスに関して、初めて聞いたのですがとてもわかりやすかったです。

・事例別の説明がわかりやすくよかった。質問に対するアドバイスもわかりやすかった。

・中3女子の母の気持ちが、私とほとんど一緒なので、身につまされたというか、ポジティブ思考で言葉かけ等かける力の大切等すごく良くわかりました。

・母親のマイナス思考やネガティブワードをプラス思考、ポジティブワードに変えることで、状況が改善されていくことがよくわかりました。

・ジェノグラムを使ってパワー関係を図示しながらの説明が分かりやすかった。親が子供の上に立って主権を握ってルールを決めることが重要と分かった。

・自分も心配性でネガティブ思考ばかりでした。Aの事例では自分の事を言われているようで、いろいろ刺さりました。「ポジティブワード」と「ほめ」を使うよう心がけたいと思いました。

・肯定的注目・・・いいとこさがし ほめられるところをさがそうと思った。

・各事例に応じた療法が存在すること。もっと深く理解したいと思いました。

・行動に対することだけにポイントをおく、具体例がわかりやすく、上手く出来たらすかさずほめる!と言うポイントもなるほどと思いました。

・考え方、行動の変え方が、具体的なところがわかりやすかった。困っている方は“どうすればいいか”を知りたいので、その辺りの話はうんうんとうなづいている人が多く、きっと自分の状況におきかえて、考えていらっしゃるんだろうと思いました。

・事例に沿った話し。

・自分の言葉の掛け方で問題が解決するんだと再認識。

・渦中にあるとぐちゃぐちゃで、良かれと思ってやったことも結果悪化を招いたりするものだ・・・。しかし、一歩引いて客観的に思考し、システムを勉強して対応すれば心も通じ合え少しずつ改善していける と、安心できました。人の心やコミュニケーションは難しいけれどスキルを持っていれば楽に生きることができるかも。

・何が問題点で→どの様に改善ポイントがあるのか→その結果がどうであったか、一見複雑に見える事例も分かり易く話して頂いたと思います。

・肯定的注目のほめ方、ニコニコするだけでOK。

・一つ一つ具体例を挙げて下さったこと。

・花子さんのお母様の不安に先生がどう対応されたかが具体的で良かったです。

・先行状況を考えていく点。

・事例に沿ってお話しして下さるのでわかりやすかった。

5.
 参加人数はいかがでしたか?

 多すぎる 0    ちょうどよい 30      少ない  0  無回答 1

6. 今後参加してみたい内容はどれですか?(複数回答)

 子育て心理セミナー        25
 ワークショップ(参加型勉強会)    13
 ゆずり葉のカウンセリング           11
 グループカウンセリング              7
 不登校親の会「☆Wish」          7
 講演会・シンポジウム               19

7.このワークショップの情報をどちらでお知りになりましたか?(複数回答)

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